介護に欠かせないケアマネージャー

平成9年に制定された介護保険制度は、高齢化社会に伴って福祉サービスの更なる拡大を行うために作られた制度です。この制度の主たる担い手となっているのが、「介護支援専門員」という正式名称を持つ職業、ケアマネージャーです。略して「ケアマネ」と呼ばれることも多いこの職業は、その名のとおり介護サービスのあらゆる側面でのマネジメントを行うことが主な仕事です。

彼らの代表的な職務の一つが、介護の必要なお年寄りの方や、その家族の方の相談を聞き入れることです。各ご家庭のお年寄りの抱えている悩みは、お年寄りの方によって様々な上に、同じ方でも時間の経過と共に悩みの内容も目まぐるしく変化していきます。当人のご家族や主治医、介護サービスの担当者が問題を解決するために、そういったお悩みを親身になって聞き入れることが、ケアマネージャーには主たる職務として求められています。

もちろん、お年寄りの方一人ひとりに適した具体的な介護プランを作成するのも彼らの職務の一つです。彼らはお年寄りがサービス内容を分かりやすく理解し、介護サービスの担当者が円滑にサービスを行えるようにするために、「ケアプラン」と呼ばれるサービスの説明書や日ごとのスケジュールをまとめたものを作成し、お年寄りやその家族だけでなく介護サービスを行う事業所などにも配布しています。その他、お年寄りが介護サービスを受けるのに必要な要介護認定の手続きを、申請書を代わりに作成するなどの形でサポートするという職務もあります。

ケアマネージャーは、超高齢化の時代と共にさらに需要が高まることが見込まれます。「お年寄りの快適な暮らしを支えたい」という気持ちがあるなら、挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。